屋台や露店が立ち並び、まだまだ東南アジアの風情を楽しめるタイ。
しかし実は路上販売が禁止(今のところまだまだ営業中、取り締まりの人が来ると退散)となるなど、あと何年かしたらこの景色は見れなくなるかもしれない…と言われています。
バンコク中心部は日本と変わらないような地下鉄や高架鉄道が走っていますが、バンコクから地方へのびるタイ国鉄は、昔懐かしいローカル感溢れる味わい。エアコンなしで全開の窓から感じる風は、日本では体験できません。
しかし、バンコク駅はバンス―中央駅へ移転が決定するなど、国鉄にも変化の波が押し寄せている模様。
これは、「いまのうちに行っておかなければ!」と思い、国鉄を楽しみながら地方へ向かう旅を始めることにしました。
第1回はバンコクから1時間30分のナコンパトムに向かうころ!
ナコンパトムは駅周辺に見どころが多く、バンコクからも比較的近いので、気軽に日帰り旅行が楽しめるのも魅力です。
また、世界一高い仏塔「プラパトムチェディ」がある街としても有名です。
ナコンパトム旅の旅程 (日帰り)
バンコク駅 → ナコンパトム駅 → 世界一高い仏塔「プラパトムチェディ」 → 猫カフェ「BOXGALLERY」で休憩 → 「サナーム・チャン宮殿」を見学 → ロットゥーでバンコクへ
ナコンパトム駅から徒歩5分程のプラパトムチェディをはじめ、徒歩で移動可能なお手軽コースです。
今回は行っていませんが、絶品の火山エビが食べられる「クンテップ プーカオファイ」も、駅から車であれば10分弱で行くことができます。
ちなみに、蓮の花とドローン撮影で有名な「レッドロータス フローティングマーケット」は、駅から車で40分~1時間と少し離れています。また公共交通機関がないので、余裕を持ったスケジュールが必要です。
(ということで、本当は行きたかったのですが断念…。また別日に行きたいと思います。)
★使える英語・タイ語表記★
<ナコンパトム>
英語:Nakhon Pathom Station タイ語:สถานี รถไฟนครปฐม
<バンコク駅=フアランポーン駅=クルンテープ駅>
英語:Hua Lamphong Station タイ語:สถานี รถไฟกรุงเทพ
<バンスー中央駅=クルンテープ・アピワット中央駅>
英語:Krung Thep Aphiwat Central Terminal タイ語:สถานี กลางกรุงเทพอภิวัฒน์
※1THB = 3.9円で計算
アクセス
ナコンパトムはバンコクから約1時間~でアクセスできるため、日帰り観光が可能です。
私は行きは国鉄、帰りはロットゥーで帰りました。国鉄の車窓を眺めつつナコンパトムへ向かい、帰りはロットゥーで寝ながらサクッと帰ることができ、なかなか良い選択でした。
バンコクからナコンパトムへの行き方
バンコクからはロットゥーもしくは国鉄で簡単に行くことができます。本数は少ないですが、国鉄はアクセスしやすくお勧めです。
①【ロットゥー(乗り合いバン)】
所要時間:1時間~
運賃:50THB前後
②【国鉄 (SRT) 】
発着駅:バンコク駅(普通電車/Ordinary)、バンス―中央駅(普通電車以外)
所要時間:1時間35分(普通電車の場合)
運賃:14THB(普通電車の場合)
●バンコク駅=フアランポーン駅
・地下鉄最寄り駅:MRT フアランポーン駅 2番出口直結
●バンスー中央駅=クルンテープ・アピワット中央駅
・地下鉄最寄り駅:MRT バンス―駅 1番もしくは2番出口直結
※それぞれMRTの真反対に位置するような立地。バンコク中心部からの距離はそれほど変わりません。
激安14THB(約55円)の国鉄でナコンパトムへ
長らくバンコクの玄関口として多くの人に愛されたバンコク駅(フアランポーン駅)が閉鎖予定。。。ということで、今回は、バンコク駅発の国鉄に乗ることにしました。(正確には2021年12月に閉鎖予定だったそうですが、さすがタイ、いまだに発着している)
2023年1月より特急列車・快速列車がバンス―中央駅(クルンテープ・アピワット中央駅)発着となり、徐々に移転が始まっている模様です。
という訳で、バンコク駅発の普通電車(Ordinary)でナコンパトム駅に向かいます!!
バンコク駅から出発
チケットを購入
MRT フアランポーン駅の2番出口を出ると、もうそこはバンコク駅!
なんだかいつもいるバンコク中心部とは少し違う空気感。。。観光客丸出しファッション(日焼け対策バッチリ)なので、さっそくトゥクトゥクに勧誘される(笑)
それで一瞬「バンコク駅までちょっと距離あるのかな」と思ったけど、すぐ右手に入口がありました。
入口で観光案内のおばさまが話しかけてくれて、ナコンパトム駅の画像を見せたら、「9時20分発」と教えてくれました。
乗ろうとしていた電車があって一安心。本数がかなり少ないので、事前に時刻を調べることをおすすめします。
バンコク駅に入ってすぐ左手にチケットカウンターがありました。
チケット売り場の前にもスタッフさんがいて、ここでもナコンパトム駅の画像を見せる!発音が違ったりするので、無理に頑張るより、スマホを見せるのが確実かなと思います。
9番カウンターを案内され、無事チケットをゲットしました!
●9時20分バンコク発 ホワヒン行き 普通電車(Ordinary)/座席指定なし
*ナコンパトムには10時55分着
*所要時間:1時間35分、運賃:14THB (約55円)
バンコク発でナコンパトムへ行ける電車はこれを逃すと、次は16時30分発です!!
ちなみに、バンス―中央駅からは、近い時間帯だと8時10分発・13時10分発があります。
※2023年5月時点
【国鉄時刻表】ナコンパトム駅着 ※2023年5月撮影
ナコンパトム駅で撮った、ナコンパトム着の電車の時刻表です。
※2023年5月時点
バンコク駅発は普通電車、バンスー中央駅発は快速・急行・特急電車となっています。
●バンコク駅発でナコンパトム駅に停車する電車は1日3本
→ 6:30(土日祝限定)/9:20/16:40発
※6:30発の土日祝限定の電車はWEBのタイムテーブルには記載がなかったため、ご確認ください。
●バンス―中央駅発でナコンパトム駅に停車する電車は1日9本
→ 8:10/13:10/14:50/15:35/16:10/17:30/18:50/20:10/22:20発
【国鉄時刻表】ナコンパトム駅発 ※2023年5月撮影
ナコンパトム駅で撮った、ナコンパトム発の電車の時刻表です。
午後の時間帯でバンコク市内へ行く電車は18:27~。お昼にナコンパトムに到着し、観光は4時間くらいで十分だったので、帰りはロットゥーで帰りました。
※2023年5月時点
●ナコンパトム駅発でバンコク駅に到着する電車
→6:15/18:08(土日祝のみ運行)/18:27/20:06(土日祝のみ運行)
※土日祝限定の電車はWEBのタイムテーブルには記載がなかったため、ご確認ください。
●ナコンパトム駅発でバンス―中央駅に到着する電車
→5:28/6:24/7:07/7:33/8:11/9:10/9:29/10:48/19:20
閉鎖予定のバンコク駅を撮影
と、ここで出発まで30分程あったので、バンコク駅を撮影♪(撮影のためにしっかり早めに来ました笑)
近い将来見られなくなるかもしれないので、今のうちに。タイなので、なんだかんだでしばらくは使用されそうですが。。。
まずは外観を。実際に見ると、画像で見るより歴史を感じる佇まいです。
よく画像で見かける正面?だけではなく、建物全体に味があります。
そしてお待ちかねの駅構内へ!
ちらほらお客さんがいましたが、そこまで多くはなく。。。やはり特急がすでにバンナー中央駅に移転している影響でしょうか。
看板に「撮影禁止」のマークがあり、駅員さんに聞いてみたところ、「大丈夫~」とのこと。「すぐそこに看板あるけど…?」と言ったところ、「あれは喫煙禁止の看板!」と返事が返ってきた。
よくわからないけどオッケーされたので、まあいいか…(?)
駅舎の両サイドや案内板も歴史を感じました。朝ドラの昭和時代とかで出てきそう。タイ語だけど笑
昔懐かしい車両
定刻の10分前に今回お世話になる車両へ。
ここは始発。定刻発車なので、タイだからと余裕をこいていると置いて行かれます。
しかし矛盾していますが、ここはタイ。早く出発する可能性もあるので、少し早めに乗り込みます。
うん、これこれ!この昭和感あふれる車両がいい味をだしてます。行先が看板なところも絵になる。
ホームが地面の高さなので、乗り込むのはちょっと大変です。
日本ではもう見れない光景ですよね。そのうちタイでもなくなるのかな?みなさん今のうちに是非…!
車内
窓全開でついに出発
定刻でホワヒンに向けてついに出発!ゆ~っくり動きだしました。
始発ということもあり、空いていました。車内の上部には扇風機があります。
もちろんエアコンなんてないですが、窓が全開なので、いい風が入ってきて気持ちいいです。
駅を抜けるとすぐに民家も木々もスレスレで走っていきます。木々もスレスレ。
途中でかわいいお花にも遭遇できました♡
停車駅で地元のおばちゃんによる車内販売
面白かったのが、停車駅(途中の地元の人しか利用しないようなところ)で乗り込んでくるおばちゃんによる車内販売!
これは販売許可とかとってるのかな?笑
日本では経験できない光景でわくわくしました。最初にタイティーを購入(20THB/約78円)。
カップに入れられた状態で売られていて、たくさんある感じがとてもかわいかったです。
写真を撮らせてもらいたかったけど、スピーディー過ぎて撮れませんでした。駅に停止している間に売って降りないといけないので、時間との勝負ですね。
この車内販売、途中5駅くらいでありました。
次に買ったのが、鳥串!タイであるあるの、串とストリッキーライスの組み合わせ。これ結構美味しいんです!
お腹がいっぱいだったので、串だけにしました。2本入りで20THB(約78円)です。
実はここで事件発生!タイティーが倒れて、座席にこぼれてしまった💦幸いにも拭けるくらいだったので、なんとかセーフ。(ちなみに拭いたティッシュは黒くなりました。座席の汚れ…)
写真の窓に挟むスタイルは、串のおばちゃんが「ここに置いたらいいんだよ~!」と教えてくれました!なるほど!
タイの大学生集団に囲まれる
電車に揺られること30分。。。バンコクの端までやってきました。
と、ここで途中駅からタイの大学生軍団が乗ってきました!
空いていた車内は一気に満席に!そしてまさかのマイク登場(笑)なにやら司会が始まる(笑)
めちゃくちゃ自由な国鉄車内。足を伸ばしたり、タイ人得意の自撮りをしたりと大盛り上がりでした。車内販売もノリノリで買っていて、タイ人も買うんだな~と思いました。お決まりのゆで卵も食べていましたよ。
マイクのお兄さんがアナウンスのものまねをしてたけど、結構上手かった(笑)日本の普通電車でマイクが登場したら、速攻炎上ですね。ある意味貴重な光景に遭遇できました。タイもバンコクの地下鉄は静かです!!
さらにナコンパトムへと進むと、のんびりした風景に。
誰でも線路に入れてしまう設計ですが、ずっとゆっくりなので問題なさそうです。
ナコンパトム駅
20分遅れでナコンパトム駅に到着
10時55分到着予定でしたが、20分遅れて11時15分頃にナコンパトム駅に到着しました。
駅についても到着のアナウンスはありません!もちろん遅延についてもアナウンスはないので、近づいてきたらGoogleマップとにらめっこしながら到着を待ちました。スマホがなかったら、絶対無理だ。。。
ナコンパトム駅の近くにも小さい駅があり、「ここ…?」となりましたが、ナコンパトム駅はちゃんとしたホームがありますので、間違えて降りてしまわないように注意してください。
標識も味があって最高です!もさころも記念撮影♪
ちょっと風がふいていたころ
値段の表示はありませんが、駅のトイレは使用料が5THB(約20円)かかります。ペーパーはありませんが、前で販売があるので、持っていなくても大丈夫です。
まさかの水栓で感動!!おまけに、広くて綺麗です。市内ではすぐにお手洗いがなかったり、水汲み式だったりするので、ここで寄っておくことをオススメします。
ここでおばちゃんと「今日暑い~」と話していたら、「ドリンク売ってるよ!」ってことで、クーラーボックスからペットボトルがでてきました。ちょうどぬるいお水しか持っていなかったので、いただきました。しっかり冷えていて美味しい!
↑右の写真の右端に写っているパックのお菓子、周りにアリがいたんですが…(一応袋の中には入っていない)おすすめされる(笑)正直あまりいらなかったですが、旅の試しということで買ってみました。ペットボトルと合わせて、35THB(約137円)。
無事ナコンパトム駅に到着したところで、ナコンパトムの旅Part1は終了です!
次回Part2では、もさころと市内観光へ向かいたいと思います♪